キャリア自作

はじめに

バリオスA3型には、トップケースのみの安価なキャリアが存在しない.
A5以降,およびB型には Krauser SYSTEM K2のS-wingがあり, トップケースのみを取り付けることが可能だ.
実は, A1からA5もSYSTEM K2フルマウントセット3万2千円あまりと 若干高額で出ているが, どうももっさりしているし, 箱も入れると5万円近くなるのがいただけない.
このフルマウントセット, たしかに, 頑丈そうで強度的には不安はないのだが (参考: http://yorokobi.exblog.jp/4175981/),
こちらのSwing流用の方がバリオスの250ccという車格的にもしっくりくる.
フルマウントはウィンカーの加工が必要というのも面倒くさい.

実は, 昨年, S-wingキャリアを購入し, タンデムバーとボルト締めで取り外し不可な箱をつけていた時期があった.
参考:

それだとあまりにも格好悪いので, 外してしまった. しかし, 一度覚えた箱の便利さは容易には捨てられない.
なんとか, 取り外し可能な形でのキャリア作成の模索が始まった.
といいつつも, バリオスにはリア部にボルト穴がほとんどなく, シート下などを挟むしかないように感じていた.
その加工法や図面などが思い描けずになかなかコレといった形を 描くことが出来ない.
そんなこんなで時を過ごしていたが, こちらのページで見つけたKrauserの 取り付け説明図を良く見ると, なんとU字ボルトでパイプをはさむ設計のようだ.
なるほどU字はパイプに線でしかあたらないからぐらつきそうだが, 押さえる側の板がそれと直交する方向の拘束条件を与えるということのようだ.
当然, パイプ軸周りの自由度は残るが, これは箱付けにより拘束されるのでさして問題ではなかろう.
そんなわけで, S-wing流用のキャリア自作が始まったのである.

必要なもの

作業

まず、これがブレイクスルーを生み出したU字ボルト.
シート下のステーは径16mmくらいだったと思うので, それよりわずかに大きいくらいのボルトを探す.
これはドイトで購入したもの.
左右2個ずつ計4個必要.

ところが, 押さえ側が絞ってありパイプを挟めない(泣)
そこで, フライスを使って16mm幅になるように削りだす.
4つの材料を全部削る.
ちなみにこいつはメッキ品で, 屋外で使うとさびる・・・
無加工でつけられるステンレスがあればそれが良い.

こいつは, ドイトで購入したステンレス製L字金具.
穴の位置が合わないのと, 一方の長さが長いため若干の加工を行った.

あとは、取り付けだけです.
U字金具をパイプに固定したところ.
強度的にも不安なく固定できそうな感じです.

続いて, 先ほどのL字金具を下向きにしてU字のナットに挟みこみ, さらにS-Wingを固定します.
だんだんと、完成イメージに近づいてきました.
キャリアのベースを乗せながら, 微妙な位置調整をします.

位置が決まったら, ベース固定.
といきたいところですが, 付属のアルミが短くベースの幅にあいません・・・・
ホントは一体で長いものを作りたいところですが, 不本意ながら今回はエクステンションでごまかします・・・・(汗
とりあえずネジロックを塗りこみつつ固定.

こんな感じでGIVIのベースを固定しました.

全体像.

GIVI E370NDをつけたところ.
デカッ!!!
圧倒的な存在感. ミラー幅にはおさまっているけど、すり抜け時若干不安です.
もう一回り小さいものの方が良いかナァ.

最後に

1年がかりで取り外し可能な箱をつけることができました.
これでコンビニで買った弁当もそのままつっこめるし、 積載量も増えたし、かなり便利です.
なかなか満足の一品になりました.

追記(2007/3/17)

キャリアを黒塗装した.
アルミは金属の中でも塗料が載りにくい材料として有名である.
今回はニッペホームペイントのアルミカラースプレーつやなし黒を選択.
門扉などの塗装に使うもののようだ.
30分ほど乾かしながら3回ほど重ね塗りして終了.