ステーターコイル交換

はじめに

バッテリーに充電されなくなった際, 疑うべき場所は2つある.
1つは3相交流を直流に変換するレギュレータ.
もう1つはエンジン回転から三相交流を生成するステーターコイルだ.
この写真のように, レギュレータとコイルを結ぶカプラが溶けていたら, ステーターコイルが短絡していると考えてよいだろう.要交換だ.


必要なもの

作業

まずはエンジンを温めオイルを抜きます.
また, 左側オルタネータカバーは, 2本のクーラント用配管と共締めされている.
そのため, クーラントも抜く必要があります.

分かりにくいですが, クーラントはこの位置のボルトを緩めることで抜けます.
クーラントが抜けたら, 10mmソケットで, オルタネータカバー外周のボルトをはずします.
全部外し終えたらカバーをプラハンなどで軽く叩きカバーを外します.

さあ、これが外れた状態.
黒の束ねた配線はレギュレータにつながり, 緑の線はドライブスプロケ近くのニュートラルスイッチの金具につながります.
僕はごちゃごちゃやっているうちに外れてしまいましたが, スプロケカバーも外す必要があるかも.

これがすべて外れた状態.
赤丸が, Nスイッチコネクタです.

次はカバーから, コイルを外します.
5mmか4mmのアーレンキーで, コイルを止めている3本のボルトと配線を止めている 2本のボルトを外します.

そして, 新しいステーターコイルを取り付け.
コイルを固定するボルトには, ネジロック剤を塗ったほうが良いとアドバイスされました.

カバー取り付けの準備として, カバー側、エンジン側ともにスクレーパーで古いガスケットを取り除きます.
微妙なところは頑張らずにオイルストンを使用し, 接合面の平面を保つように細心の注意を払います.
ここでミスるとオイル漏れの症状が・・・

取り付けの順番ですが,
1)スプロケカバー内のNスイッチを接続
2)スプロケカバー装着
3)ガスケットを挟み, カバーを仮止め
4)クーラント配管のOリングを交換し, 取り付け.
5)本締め
6)クーラント注入
7)オイル補充
という流れでしょう.ボルトの締め付けは対角線上に均等に行ってください.
斜めってると隙間からオイル漏れが生じるかもしれません.

最後に

ステーターコイルの故障の場合, コネクタが溶けていることがあるらしい.
webmasterの場合も, コネクタの溶けからステーターコイルの異常が発覚した.
写真では溶けた端子をコネクタ外部で接続している.
電源回りの判断は難しいが, 充電されなくなったら, まずステーターコイルの各端子がアースと短絡されていないか? ということをチェックし, その後レギュレータ交換が良いのではないかと思う.
ステーターコイルがショートしていては、 レギュレータを交換してもまたすぐに故障するだろう.
これ以来, 電源管理のために, マルチテンプメーターも追加し, 常に動作状態をモニタリングするようになった.